「森の手入れ」を考える(2)
「森の手入れ」への危惧
よく言われることは
【森をそのままにしておくと常緑樹が茂り、森が暗くなる。だから動植物の多様性が貧しくなる。
昔から里山では森の手入れ・管理をしてきたので、春には落葉樹が葉をつける前に、林床にきれいな花も咲き、生物の多様性が保たれてきた。
生物の多様性を保つために、森の手入れをして明るくしましょう】
【産業構造が変わり森を利用しなくなった。
里山では人口減少なども加わって、森の手入れ・管理だけでなく田畑も放置され生物の多様性がなくなった。
里山が(森が)あれた】
などです。
これらは、二次林に依存するスプリング-エフェメラル(例えばカタクリ・ニリンソウ・ギフチョウなど)や、水田・ため池・草地などに依存する昆虫・カエル・ヘビ・サシバなどの絶滅危機の対策として主張されます。

ところが、そのこととは別の目的が主張され、別の意図がある場合があります。例えば
“自然に配慮した公園づくり”
“市民参加の行政システムづくり”
“行政や企業の環境政策や貢献の実績づくり”
などです。
しかしこれでは、多くの生物が絶滅危機になっている根本的な問題が隠されてしまいます。
市民が、ミズナラやカシワ、コナラやアベマキ・クヌギを中心とした二次林の手入れをボランティアですることによって、《自然を守った》と勘違いしかねません。
その結果、自然=生物の多様性について学びの機会や方法を失い、本当のことを知る芽を摘んでいるのではないか、と危惧を感じます。
by てんてこマイマイ
画像は文とは直接関係ありません 今回は「相生山のハギ」ただ今満開
よく言われることは
【森をそのままにしておくと常緑樹が茂り、森が暗くなる。だから動植物の多様性が貧しくなる。
昔から里山では森の手入れ・管理をしてきたので、春には落葉樹が葉をつける前に、林床にきれいな花も咲き、生物の多様性が保たれてきた。
生物の多様性を保つために、森の手入れをして明るくしましょう】
【産業構造が変わり森を利用しなくなった。
里山では人口減少なども加わって、森の手入れ・管理だけでなく田畑も放置され生物の多様性がなくなった。
里山が(森が)あれた】
などです。
これらは、二次林に依存するスプリング-エフェメラル(例えばカタクリ・ニリンソウ・ギフチョウなど)や、水田・ため池・草地などに依存する昆虫・カエル・ヘビ・サシバなどの絶滅危機の対策として主張されます。

ところが、そのこととは別の目的が主張され、別の意図がある場合があります。例えば
“自然に配慮した公園づくり”
“市民参加の行政システムづくり”
“行政や企業の環境政策や貢献の実績づくり”
などです。
しかしこれでは、多くの生物が絶滅危機になっている根本的な問題が隠されてしまいます。
市民が、ミズナラやカシワ、コナラやアベマキ・クヌギを中心とした二次林の手入れをボランティアですることによって、《自然を守った》と勘違いしかねません。
その結果、自然=生物の多様性について学びの機会や方法を失い、本当のことを知る芽を摘んでいるのではないか、と危惧を感じます。
by てんてこマイマイ
画像は文とは直接関係ありません 今回は「相生山のハギ」ただ今満開

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