【考察】相生山緑地のヒメボタル(二)
名古屋市の「ヒメボタル分布調査」について
緑政土木局道路建設課を中心に2002年から行われて来た「ヒメボタル調査」では、「横ばい」とされているようです。この調査は一つの参考資料と考えられなくもないですが、不充分性も否定できません。

その理由は ①区域的に「道路予定地」中心で南部の樹林地・住宅地などは対象外であること、②時間帯は22時~24時、数グループが複数個所で、目視計測という手法、の限界があること、③飛翔数をとらえたとしても、「飛べない」メスの実態が全く把握できないこと、④その年のピーク時の状態を記録するにとどまっているので、〈発生から終了までの〉全体像は見られず、各年の傾向、経年の変化も部分的なものにとどまっていること、などです。
しかし、相生山のヒメボタルの状況をデータとして示せるのは、この調査だけではないかと認識しています。他に、大学の教育実習として相生山のヒメボタル幼虫調査が実施されたことがありますが、数か所・数年限りのものでした。

ここ数年の傾向
ことしの結果で前述したことは、近年の傾向でもあります。①短期間、②各区域いっせい、それこそ「蛍のように」儚く短命。
かつてよく見られた場所は ①山根口近くの竹薮 ②尾根上の梅畑西端 ③梅畑東(シンボルコナラ周辺) ④稲田口付近 ⑤人工林沿い谷筋 ⑥相生口竹薮 ⑦南部樹林内 ⑧南部住宅地 などでした。このうち、ことしは①~③ではほとんど見られず、⑥も激減でした。これは2~3年前からの傾向です。
10年程前では、よく見られる場所が年ごとに変わったことがありましたが、最近はそういう変化はなくなりました。(つづく)
by Oak.



緑政土木局道路建設課を中心に2002年から行われて来た「ヒメボタル調査」では、「横ばい」とされているようです。この調査は一つの参考資料と考えられなくもないですが、不充分性も否定できません。


その理由は ①区域的に「道路予定地」中心で南部の樹林地・住宅地などは対象外であること、②時間帯は22時~24時、数グループが複数個所で、目視計測という手法、の限界があること、③飛翔数をとらえたとしても、「飛べない」メスの実態が全く把握できないこと、④その年のピーク時の状態を記録するにとどまっているので、〈発生から終了までの〉全体像は見られず、各年の傾向、経年の変化も部分的なものにとどまっていること、などです。
しかし、相生山のヒメボタルの状況をデータとして示せるのは、この調査だけではないかと認識しています。他に、大学の教育実習として相生山のヒメボタル幼虫調査が実施されたことがありますが、数か所・数年限りのものでした。

ここ数年の傾向
ことしの結果で前述したことは、近年の傾向でもあります。①短期間、②各区域いっせい、それこそ「蛍のように」儚く短命。
かつてよく見られた場所は ①山根口近くの竹薮 ②尾根上の梅畑西端 ③梅畑東(シンボルコナラ周辺) ④稲田口付近 ⑤人工林沿い谷筋 ⑥相生口竹薮 ⑦南部樹林内 ⑧南部住宅地 などでした。このうち、ことしは①~③ではほとんど見られず、⑥も激減でした。これは2~3年前からの傾向です。
10年程前では、よく見られる場所が年ごとに変わったことがありましたが、最近はそういう変化はなくなりました。(つづく)
by Oak.




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