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【考察】相生山緑地のヒメボタル(五)

誰が総括的にみているか
見物(≒観察)人は多い。個人的趣味(一部は職業的)の撮影者も急増。けれども、ヒメボタルの成育史・生態系までを学んでから緑地に入る人は少ない。
「今年もそろそろシーズンです」「××地点で見られます」「現地ではボランティアさんがいる」といった無責任なweb情報頼りで、地理や持ち物についての予備知識さえ無しでやって来て、森の中で迷子になりそうになったり、明るい電灯を振り回したりする人のいかに多いことか。
梅畑IMG_3629 (640x427) 人工林踏み分け道IMG_3641 (640x427)
大きな機材を持ち込み、散策路の真ん中にどっかと陣取り、注意されてもなお他の人のことなど意にも介さないカメラマン。中には意図的か無知のせいか、樹林内のヒメボタルの生殖地まで入り込む人も後を絶ちません。「人が少なくなった深夜、マナー違反が横行する」報告も届いています。
緑地の周辺道路には違法駐車が目立ちます。週末にはパトカーも出動しました。
山根口IMG_3618 (640x427) 相生口IMG_3712 (480x640)
こうした傾向を抑制する手だてはとられていません。というより、誰がそれを為すべきかが定まっていない。その問題意識さえ持たれていないのが現状ではないでしょうか。

「ホタルを見に(撮りに)来る」人はホタルのことだけ、昼の森には興味ナシ。「森が荒れるから森づくり」活動は木や竹を伐るけれど、足もとに生きるホタルのいのちには無関心。ましてや、「名古屋という大都会の中の相生山」、緑地内や周辺に暮らす人びとへの想像力、今だけでなく未来を見通そうとする発想、そうした大局観には誰もが未だ未だ縁遠い。
水路IMG_3636 (427x640) 雨の夜IMG_3617 (2) (640x427)
誰が全体として「相生山を大事にすること」について視ているのか?
誰もみていない、それが現状です。


名古屋市の「緑地計画」について
行政の目的意識は「市民サービス」が優先だからでしょうか。緑地の「基本計画構想」も、利活用に偏らざるを得ないように映ります。
調査中IMG_3439 (640x427) 樹林園路IMG_3640 (427x640)
緑地の自然環境の把握、生態系の理解、維持管理する手法についての考慮が極めて弱いように思われます。本当は、そこを大事にすることが、回り回って市民のいのちと暮らしに返ってくるにもかかわらず。(つづく)

   by  Oak.

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Author:森の妖精 アイ
名古屋の相生山(あいおいやま)緑地 大都会に残された貴重な森のことをたくさんの方に知っていただくため情報発信していきます
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