未来を伐る人びと
「相生山緑地で『桜の園』を作ろうとしてる人たちが、またシイノキを伐ってしまったみたい!」
自然観察しながら、森の環境破壊につながる異変を監視してくれている仲間から連絡が入って、現場へ出向きました。
あのシイ(椎)が、また伐られてしまっていました。見誤ることの無い、古い伐り跡と横の新しい幹の伐り口。

2018年の2月に伐られ こちら、2019年6月に萌芽更新による復活を発見 こちら。 口惜しさと感激の基になった、緑地中央の梅畑西の樹林内、園路沿いの一角。
ここを「手入れ」しているグループのリーダーの方に訴え、注意喚起をお願いしたのに。管理者の名古屋市天白土木事務所にも連絡してあったのに。
念のために、伐採した幹や枝葉をどっさりと積み上げてある場所を確認しました。

伐られて捨て置かれた常緑樹の山。アラカシ(粗樫)・ソヨゴ(冬青)・ヒサカキ(姫榊)・ヤブニッケイ(薮肉桂)・ヒイラギ(柊)たちに交ざって、シイノキの光る葉裏が見つかりました。1年半の間に1m以上に伸びていたので2段に伐ったのでしょう。先の方を運んできてシイの株横に置いてみました。ちょっと泣きそうになりました。

きっとまた復活すると思います。そう願います。
人がいくら「常緑樹なんかは伐らないと暗い森になってしまう。生物多様性豊かな明るい森にしよう。みんなが喜ぶようにツツジやサクラが花咲かせ、見通せる園にしたい」としても、結果は「為るようにしか為らない」のが自然です。こちら
そして、「コロナ禍」を呼んだ根本原因は「自然をいじくりまわした」 こちら からに違いないと考えます。

ここを「桜の園にしてみんなを呼びたい、喜んでもらいたい」と考えている人びとは、常緑樹のヒサカキの花や果実を食料にして、この森に生息するメジロ(目白)や海を渡り越冬するジョウビタキ(尉鶲)のことなど思ったりしていないのでしょう。伐採して日当たり良くすればツツジ類には適しても、乾燥化によってヒメボタル(姫蛍)幼虫生存条件を奪うかもしれないことは考えないのでしょう。列島改造・開発の結果、退行遷移によって失なわれてしまったシイ-カシ林、「もののけ姫」の過去の豊かな森林に思いをはせることも。植生遷移:こちら
人が自然を支配することに何の疑いも置かない《思い上がり》は、森の未来を象徴するシイを伐ることによって、人の未来をも危うくします。
さらに《ツツジやサクラの方が常緑樹より良い》とする自身の価値観を他人に押し付け、樹林の中へ椅子や机を持ち込む《傍若無人・余計なお世話》は、ヒト社会だけをとっても危険な匂いすら感じます。
人は自然のしくみのなかで、それを受け入れて歓びを見出すべきもの、私たちの先祖はそう考えて慎ましく生きてきたのではなかったでしょうか。参考記事:こちら
みなさんはどう思われますか。
by Oak.


自然観察しながら、森の環境破壊につながる異変を監視してくれている仲間から連絡が入って、現場へ出向きました。
あのシイ(椎)が、また伐られてしまっていました。見誤ることの無い、古い伐り跡と横の新しい幹の伐り口。

2018年の2月に伐られ こちら、2019年6月に萌芽更新による復活を発見 こちら。 口惜しさと感激の基になった、緑地中央の梅畑西の樹林内、園路沿いの一角。
ここを「手入れ」しているグループのリーダーの方に訴え、注意喚起をお願いしたのに。管理者の名古屋市天白土木事務所にも連絡してあったのに。
念のために、伐採した幹や枝葉をどっさりと積み上げてある場所を確認しました。


伐られて捨て置かれた常緑樹の山。アラカシ(粗樫)・ソヨゴ(冬青)・ヒサカキ(姫榊)・ヤブニッケイ(薮肉桂)・ヒイラギ(柊)たちに交ざって、シイノキの光る葉裏が見つかりました。1年半の間に1m以上に伸びていたので2段に伐ったのでしょう。先の方を運んできてシイの株横に置いてみました。ちょっと泣きそうになりました。

きっとまた復活すると思います。そう願います。
人がいくら「常緑樹なんかは伐らないと暗い森になってしまう。生物多様性豊かな明るい森にしよう。みんなが喜ぶようにツツジやサクラが花咲かせ、見通せる園にしたい」としても、結果は「為るようにしか為らない」のが自然です。こちら
そして、「コロナ禍」を呼んだ根本原因は「自然をいじくりまわした」 こちら からに違いないと考えます。

ここを「桜の園にしてみんなを呼びたい、喜んでもらいたい」と考えている人びとは、常緑樹のヒサカキの花や果実を食料にして、この森に生息するメジロ(目白)や海を渡り越冬するジョウビタキ(尉鶲)のことなど思ったりしていないのでしょう。伐採して日当たり良くすればツツジ類には適しても、乾燥化によってヒメボタル(姫蛍)幼虫生存条件を奪うかもしれないことは考えないのでしょう。列島改造・開発の結果、退行遷移によって失なわれてしまったシイ-カシ林、「もののけ姫」の過去の豊かな森林に思いをはせることも。植生遷移:こちら
人が自然を支配することに何の疑いも置かない《思い上がり》は、森の未来を象徴するシイを伐ることによって、人の未来をも危うくします。
さらに《ツツジやサクラの方が常緑樹より良い》とする自身の価値観を他人に押し付け、樹林の中へ椅子や机を持ち込む《傍若無人・余計なお世話》は、ヒト社会だけをとっても危険な匂いすら感じます。
人は自然のしくみのなかで、それを受け入れて歓びを見出すべきもの、私たちの先祖はそう考えて慎ましく生きてきたのではなかったでしょうか。参考記事:こちら
みなさんはどう思われますか。
by Oak.



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