相生山の森は 雑木林の森
長い年月の間に 人の手が入った二次林=コナラ・アベマキ林

上は菅田集落近くの アベマキ(棈)の林
太い木が数年前に枯れて 昨年倒れた跡が 更地(さらち)のようです
老木のコナラ(小楢)
老木と言っても 寿命の短いコナラですから 樹齢(推定)80年くらい
前のアベマキと同時期に カシナガノキクイムシによって枯れた幹
菌類たちが ただいま精力的に 分解中

梅雨や台風などで たくさん雨が降ったり そのあと 強い日照の時などに
森の景色が 変わっていることがあります
「アレッ あの木が無い!」「ココってこんなに明るかったっけ?」

マツクイムシによる松枯れで 20年以上前に寿命尽きたアカマツ(赤松)
長年 尾根で立ち枯れ状態でしたが つい最近倒れてしまいました
倒木コナラ

大きな木が倒れた後の「更地」には 林床にまで陽が入るようになり
新しい植生が 育ち始めます
シードバンクとして地中で 千載一遇の機をうかがっていた ウルシ類
風に運ばれてきた 日なたが大好きな 草本たち ツツジ類やマツ
周りと異なった 小さなギャップが 森のあちこちに出現します
そして そこでも 植物たちの新しい遷移が しずしずと進み始めます
シイノキ幼木

これは2013年5月の画像 コナラの倒れた後の小さなギャップに
カケス(鵥)が落としたと思われる 種子が発芽 育ちました
最近の調査では この子の樹高は4mを超え 幹直径は2cmになっています
「森の一生は800年」と言われます
何らかの要因で 森が裸地になってから 本来植生の森に育つまで800年
人の一生が80年として 森の時間は人の10倍
私たちの成長に比べれば 10年かかってやっと1年分・・・・!
相生山の森 自然の営み
せかせか焦らず 次の世代 その次の世代に託す 心がまえを教えてくれます
by Oak.
theme : 名古屋・愛知
genre : 地域情報