相生山緑地には 名古屋市内では珍しい
ヒメカンアオイ(姫寒葵)の生育地があります
早春まだ花の少ない時季 カンアオイは
「相生山の四季を歩く会」でも 人気者

ところが・・・この数年で
周囲からタケ(竹)が侵入 林縁部の畑のビワ(枇杷)の逸出
低木類の成長によって 日当りが悪くなりました
カンアオイの葉は小さくなり 株も縮小傾向です

ヒメカンアオイ保全のために
この辺りの植生の手入れをすべきでしょうか?
相生口のハリエンジュ(針槐) 別名:ニセアカシヤ
マメ科の可愛い花が 光の中で揺れ 甘い匂いが漂います

ところがこれは もともとは植栽木
数年前まで営業していた「蜂蜜屋さん」の植えたもの
その逸出したものが数本 高木になっています
ハリエンジュは全国各地で 崩壊地の土留めとして植えられたものの
繁殖力が強く 自然植生を駆逐するため 問題化しているそうです
相生山でも ハリエンジュは伐った方がいいのでしょうか

相生山緑地の植生は
その近隣で 人が生活してきたことの影響を受けています
例えば 畑や住宅地や燃料として使われたことなど
けれども 「この森をこうしてやろう」という
人の意図が ほとんど及んでいない森だといえます
だから 大多数の人々の支持を受けるのだと思います
「相生山の自然はいいね!」って
環境問題に気づいた 私たちは
人が生きていくためとはいえ
配慮無く「開発」することを 抑えなければなりません
相生山の道路計画を廃止したように
同時に
「保護」や「保全」を語りながら ただ「自然」の一部分しか見ず
その生態系や全体の景観や 長期の展望の考察なく着手するなら
一部の独りよがりの 長続きしない実践にしかならないと思います
名古屋市の 「世界のAIOIYAMA」公園も
この観点から 考えていくことが 求められています
by アイ
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