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「森づくり」ではなく「森壊し」

昨日、相生山緑地のいつもの園路を歩いていたら、景色が一変した場所ができていました。コナラ(小楢)の樹林の林床が広い範囲で露わになっていました。そのあたり一帯に育っていた常緑低木が一せいに伐られていました。
柴刈り①IMG_3875 (640x360)
誰の仕業かは直ぐ察しがつきました。木を伐る高さ、伐った木の処理の仕方は見覚えがあります。果たして、ここから少し行った所にある名古屋市の掲示板に、活動団体の予定が貼られていて「柴刈り体験」とありました。
柴刈り④IMG_3878 (640x427) 柴刈り⑦IMG_3881 (640x427)
燃料や肥料にするため、「柴刈り」として山の木を伐っていた時代がありました。現代はその必要はなくなっています。なのに、なぜ「柴刈り」?
「人が山に入って木を伐って使わなくなったので、森は暗くなって荒れ、生物多様性は損なわれ、里山の景観は失われた。それを取り戻すために森の手入れをする」というのが、その理由のようです。
でも、人が木を伐らなくなったから荒れた?・・・・そうではなくて、人が伐らなくなったから、自然が戻ろうとしているのでないのですか!
柴刈り③IMG_3877 (640x427) 柴刈り⑥IMG_3880 (427x640)
自然が人の干渉を受けなくなって、本来の姿を示しているのに、いかにも「自然のために人が良いことをしている」というのは根本から間違っていると思います。人が生きていく為に、自然からいただく・・・食料や資源として、・・・現代ではリクレーション効果の為に「公園として整備させていただく」というのも含まれるかもしれません。それなら、科学的な根拠を示し、必要最低限、計画的に進めることや市民の合意形成が求められます。
柴刈り⑤IMG_3879 (640x427)
ここに生きている植物や動物や菌類たちも互いに関連しあって、大きな循環の中で生きています。その時、その場限り、人の好みで、伐られたり残されたりでは堪ったものではものではないでしょう。これだけ裸地に近い状態になれば、一時的にせよ乾燥の影響は避けられないと思います。残されたものも生きていけるとは限りません。
「広い道がある」と踏み込む人によって、樹林地が減らされていきます。「新型コロナ」以降、初めて相生山を訪れる人びとは増え、森歩きの「初心者」、道迷いの人を多く見かけます。「森づくり」と言いながら、その対策は一切とられていません。
柴刈り②IMG_3876 (640x427)
私は地肌が見える樹林は異常だと感じます。自然現象で裸地が現れるとしたら、火山の噴火や大雨などによる地崩れや洪水などでしかないでしょう。そこから自然はリセットされることを繰り返してきたと習いました。
伐り払うことで、きれいさっぱりして気持ちいい、と感じる人もいるかもしれません。一番多く伐られている常緑広葉樹のアラカシ(粗樫)やヒサカキ(姫榊)は、萌芽更新して数年すれば不自然な不格好な樹形に茂ります。返って「荒れた」景観を呼ぶでしょう。しかも、そうなるのが分かっていて、伐り続ける。その範囲をどんどん広げている。そのことを、私は異常だと思います。
伐られたら、いっそうのエネルギーで甦ろうとする、光合成で生き続けようとする、それが植物の自然な姿です。「景観」や「生物多様性」のためとして伐採に手を付けるなら、未来永劫ずっと続けていく覚悟と計画が要りましょう。
シンボルコナラ前IMG_3865 (640x427)
シンボルコナラの前の草地、私たちが昆虫や草本の自然観察をしていた区域、を更地にしている人が、昨日は樹林との境界の竹を伐っていました。どうも団体の活動とは別に進めているようです。
思い出しました。歩き始めてすぐ入り口付近で、何本か切った竹を持ち出そうとしていた数人に「ここで活動されている方ですか?」と声を掛けたら、最初は「はい」しかし慌てて「いや」と否定しました。不自然な「後ろめたさ」を態度から感じました。竹藪の持ち主でもない。ここで伐った竹を運んでいたのか、と思いました。だとしたら明らかなルール違反です。『持ち込まない、持ち出さない』はずですから。
もし公に咎められたら、「伐った竹を利用する」、新しい「里山づくり」とでも主張しますか。

相生山緑地で、自然と人はどう付き合っていけばいいのか。相生山緑地計画検討会は答えを出せるでしょうか。
「森づくり」といいながら、実は「森壊し」を、名古屋市は容認しているようにしか見えません。

    by  R.62

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何のために?

相生山緑地の樹林地内で また樹木が広範囲に伐採されました
伐採地①IMG_2772 (640x427)
以前「展望台」があった 各入口からの園路が交わる尾根の中央
これまでも伐採が繰り返され その都度 名古屋市の担当部署に
抗議と意見申請してきた区域です
伐採地③IMG_2774 (640x427) 伐採地④IMG_2776 (640x427)
散策する人が危ないほどに枝が伸びていた訳ではありません
2~4人並んで歩いても大丈夫な道幅は確保されていました
見通しが悪くて不安なわけでもありません
・・・そもそも全速力で駆け回る場所ではありませんし 
・・・街中の芝生広場ではないのですから視界の広さは不要でしょう 
伐採地②IMG_2771 (427x640) 伐採地⑤IMG_2761 (640x427)
「生物多様性のための森づくり」と名古屋市は言います
では 相生山のこの区域を どんな森にするつもりなのでしょう
そもそも 現状の樹林を どのように分析しているのでしょう
・・・先日の「緑地計画検討会」では そこまで調査・分析は進んでいません
伐った枝①IMG_2765 (640x427) 伐った枝②IMG_2766 (640x427)
名古屋市の担当部署からの回答はこうです
「自主性企画力協働性をもつと評価される市民活動団体と予め包括的な協定を締結し、その範疇で活動がなされているものと理解しています。活動内容について個々個別の案件をその都度議論するものではありません」
「毎年、計画を提出していただき、それに沿って活動されているものと理解しています」
伐採木①IMG_2770 (640x427) 伐採木②IMG_2789 (640x427)
その為された活動について 多くの市民からの疑問や批判が聞こえてくるから
何度も尋ねているのです
「何のために為されているのですか?」「納得できるよう説明してください」
市民である私たちの意見を軽視して またもや無用な伐採行為
「森づくりのスローガンは『汗を流して美味しいビールを』と昔聞いたよ」
まさか・・・・ 
自分たちが気持ちよく自己満足したいなら
お金を出し合って 自分たちの山をどこかに買えばよいでしょう
名古屋市民の税金で維持されている土地を勝手にすべきではありません
伐採地⑥IMG_2768 (640x427)
今回伐られた樹種の中に ヤマハゼ(山櫨)が交ざっていました
「カブレるから」と考えたのでしょうか でも枝葉は人の背丈以上でした
むしろ来春以降 萌芽更新で盛んに発生する新芽の方が心配です
スカッとさせてしまった林床 カラカラの風を招き 乾燥すれば
そこに住んでいた生きもの(植生・動物・菌類)を排除してしまい 
生物多様性を失ってしまいかねません その想像力を欠いて
依然として 自然の樹林を伐採し続ける理由が 私たちには分かりません

   by  アイ+Oak.

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相生山 三つの現場

 10月18日 、相生山緑地の将来のあり方を話し合う、市民と行政と学識者による検討会が立ち上がりました。ブログ記事:こちら ホームページ記事:こちら
 相生山緑地の基本計画について、これからやっと検討が始まろうというのにもかかわらず、一方では別の「公園づくり」が進んでいます。
 現場① ツツジの園・桜の園 こちら
   伐採地IMG_0083 (640x427)
 さらに、相生山に親しんできた人びとには、最近ショッキングなことが起こりました。馴染みの場所の景観が一変。
 現場② 展望台跡 こちら
展望台跡周辺①IMG_0064 (640x427) 展望台跡周辺②IMG_0065 (640x427)
 これらの活動について名古屋市の現場管理部署に問い合わせると「最近の施策よりも、ずっと以前から行われてきたこと。名古屋市の森づくり活動の一環」との答が返ってきました。道路建設の予算執行80%着手済みの時点でも「自然を大事に。市政の転換」との市長判断を引き出し、「市民との意見交換を踏まえて、緑地基本計画作成にむけた合意形成を図る」検討会開催に至った≪相生山緑地ならでは≫の特性を見ようとしていないことが分かります。
 ①②の活動をされてきた団体が、経験に基づく見解を検討会で提起して欲しいと思っていました。不参加で残念です。学び合えるよう、次回を期待します。

 「樹木が繁って見通しが悪いとの声があったから整備した」とも言われました。樹林地と園庭とは違います。その説明は為されたのでしょうか。
 そして、一度人の手を入れたなら、その状態を維持するためには継続が必要になります。
双子池口上①IMG_0105 (640x427) 双子池口上②IMG_0107 (640x427)
 「暗い森を明かるくするために」数年前に伐採された双子池口上部の斜面は、常緑低木にふさがれた「荒れた森」になってしまっています。自然は人の意のままにはならぬことの証左です。伐り続けられなかった結果の実例だと受け止めています。
木こりイベントRIMG2775 (640x480) 森づくり旗RIMG2778 (1) (480x640)
 24日には「木こり体験」イベントが開催されました。
 現場③「道路用地」伐採地 こちら 下は2日後のようす。
木こりイベント後IMG_0051 (640x427) 環境調査地点IMG_0053 (427x640)    ヒメボタルが最も多く見られる区域の一つであり、建設済みの橋脚からつながる「道路建設予定地」を伐開していることが気になります。毎年の「ホタル飛翔調査」のポイントの一つで、今年度は「環境調査」ポイントにもなっている場所が改変されているようですが、責任部署は把握しているのでしょうか。まさか、樹木・竹薮を切り開いて人為的改変に耳目を慣らしたうえで、道路建設への抵抗を柔げようとしてはいないでしょうね。

 思い込みではなく科学的事実を、刹那ではなく長い時間を、一部の意見ではなく全ての市民を納得させることのできる≪名古屋市の緑政施策≫を望みます。

    by  Oak

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前記事への追記

相生山緑地内の掲示板に 新しい案内が貼られていました
  掲示IMG_0028 (481x640)
昨日の記事 こちら の名古屋市主催の「森づくり講座」です
掲載画像で見る限り 推測通りの区域です
放置された 人工ヒノキ林とモウソウチク(孟宗竹)の森林ですが
ヒメボタルの多く見られる谷筋でもあります
対象区域IMG_0041 (640x427)
人は 自らの思いつきを実行に移すとき 
別角度からの見直しや 多方面からの検討を加えようとせず
その思いつきに満足し 正当化し 押しつけるという 危うい面を持ちます

人は自然の一部 その構成部分
「保全」とか「共生」とか唱えて ことさら張り切らなくとも
自然の在るがままに 生きるしかない
何かしなければならないという思いが 自然破壊につながっているようで
私たちは 何をやめればいいのか 発想を逆転させませんか

   by  Oak.

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それは本当に必要なことなのか?

常緑樹が伐られ 落葉低木も刈り払われて
小さな更地にされてしまった所に 丸太のベンチが据えられ
改変①IMG_0038 (640x427)
最近 新しい看板表示と 机までも置かれました
『ヤマザクラの園の整備』 
「・・・整理し、散策路沿いに桜の景観を楽しむ場所として・・・。皆さんに花見を楽しみ、くつろいでもらえる場所としました。」
標示IMG_0037 (640x427)
非難の声も聞こえてきます
「あそこは珍しい鳥が来る場所で楽しみにしていたんだよ」
「あんなに伐ってしまって。もうホタルが見れないね」
サクラ花見 野鳥観察 ヒメボタル・・・訪れる人の楽しみ方は いろいろ
そんな市民の さまざまな希望を計ったうえで 
名古屋市は「手入れ」に 了解したのでしょうか
改変②IMG_0040 (640x427)
この樹林地の この区域の 特性を理解した上で「手入れ」されたのでしょうか
「手入れ」することのメリット・デメリットを考えてみてからの行為でしょうか

相生山緑地をどうするか その基本計画も決まっていない
市民合意のための意見交換・検討会も進んでいない
なのに
一部の「ああしてみたい」「こうしたらみんなが喜ぶ」思いこみ
それは 相生山の自然にとって 今必要なことなのでしょうか
人びとの遠い未来にとっては どうなのでしょう
人が「自然に手を入れる」とは それくらいの重みを持っていると思うのです


    by  Oak

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プロフィール

森の妖精  アイ

Author:森の妖精 アイ
名古屋の相生山(あいおいやま)緑地 大都会に残された貴重な森のことをたくさんの方に知っていただくため情報発信していきます
人と自然の関わりについて ときに思いを述べます ご意見コメントいただければ嬉しいです
 
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