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「道路を緑地に」するために (下)

「百年の計」という言葉があります。名古屋市の未来を、市は市民にどう提示するのでしょう。
「相生山緑地の道路建設に係る学術検証委員会」は、まとめの報告書(2010年12月)で「政治、行政、地域住民などの当事者が高度で責任ある判断をされること」と結びました。全文はこちら
橋梁IMG_0080 (640x427)
「理由は、根本的には、ESDもありましたし、どっちかというと産業優先で道路をバカバカ造ってきた名古屋のまちに、自然を大事にしようという精神でいこうと。それが根本です」(名古屋市ホームページ「平成26 年12 月26 日 市長年末記者会見」より)全文はこちら
くり返しになりますが、市長は、名古屋市は、なぜこの「道路廃止の理由」を「名古屋の未来の方向性」を市民に語りかけ理解を得ようとしないのでしょう。

当局は言います。「みなさんの認識・意見はいろいろですので、じっくりと時間をかけて・・・」果たしてそれで進みますか?
市民の合意形成を考えるなら、ここは人心の集中に向けての説得しかないと考えます。「玉虫色に見せかけた」人寄せ「公園開発」でお茶を濁そうとしてはいけません。腹をくくるときです。為政者も役人も。
14-解説②IMG_0112 (640x427) (2) 4-解散地IMG_0242 (640x427) (2) 2-工事現場IMG_0125 (640x427) (2)
道路建設が始まってからでも20年が経ちました。河村市長が「Stop&Think」を呼びかけてから10年。市の検討会議「素案」をめぐっての意見交換会は未だ2巡したばかりですが、市民の意見は既に出そろったかに見えます。
求められているのは、名古屋市の一歩=「道路計画廃止の理由説明」ではないですか。
名古屋市が実施した市民アンケートの結果でも、圧倒的な市民世論は「自然を大事に」「新たな開発を望まない」が圧倒的多数派です。市はどうして自信が持てないのでしょう。本来の手順から逃げて「何かをつくろうとする」のはなぜでしょう。
樹林IMG_0160 (640x427) 散策路IMG_0157 (427x640)
冒頭に紹介した通り、学術検証委員会は「当事者が高度で責任ある判断」を求めました。政治家には、人気取りや利権ではなく、行政には、その場限りや経験主義でなく、市民には「自分さえ良ければ」でない視野の広さが求められていると思います。
そして「責任」とは、この数年とか自分の目の黒いうちとかではなく、子々孫々も関わる「百年」を見通す見識が問われているのではないでしょうか。

世界の「AIOIYAMA」プロジェクト検討会議の真摯な議論を期待します。

   by アイ

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「道路を緑地に」するために (中)

前回からの続きです。8月5日に名古屋市市長に提出した「提案書」こちら も併せて読み進めていただきますように。

相生山をめぐって、市民の間に意見の相違があるとしたら、それは今でも「道路をつくらない」か「道路をつくるか」が一番大きいのです。このブログでも紹介しましたが(こちら)地元をはじめ相生山に関心を払っている多くの人びとの意見の根本は「建設」か「廃止」かです。
ですから、名古屋市の責任は「つくるとしていた道路をつくらないと変えた理由を、市民にはっきりと示して理解を得ること」に他ならないと思います。市民合意の出発点はここからのハズです。
橋梁IMG_0148 (640x427)
ところが2014年の市長表明では「自然を大事にするため道路計画は廃止する」としたにもかかわらず、「つくりかけの道路は・・・・として活用する」とか、「緊急車両が通れる園路」によって緑地を横断するなどを付け加えました。方針変更の理由を説明することを避けて、別の「納得してもらえそうな提案」で収めようとしたのです。それが「世界からAIOIYAMAと言われるような公園」であり「(道路用地を通す)園路」でした。
この表明に忠実に、相生山緑地の整備案(=素案)が提示され、担当職員はその案に沿って「市民の合意形成」を図ろうとしているように見えます。「道路予定地を通す園路とは名を変えた道路ではないの?」という声には、あらたに「緑地の中心=ふれあいの丘」を設定して、東西の「園路」をそこで結ぼうという構想が生まれました。

自信を持って市民を説得するのではなく、その場を取り繕うだけであったり、必要以上に低姿勢に出たり、逆に高圧的であったり。行政への不信が深まります。
根本からボタンの掛け違いをしている、と言うよりは<ボタン穴のない所にボタンを通そうとしている>のですから、市民が納得できるわけがありません。納得できないのは「道路を通せ」派も「道路は要らない」派も一緒です。奇妙なことに、「名古屋市がきちんと説明できていない」という点では市民の合意が成立してしまっています。
遺構IMG_0073 (640x427)
相生山に限ったことではありません。行政が一度決まったことの間違いに気づいているはずなのに直そうとしないのは。「ごめんなさい」「改めます」と言えないのは。
愛知県東三河の設楽ダムでもそうです。長崎県の石木ダムでもそうだと思います。沖縄の辺野古もそうではありませんか。
一体いつからそうなったのか、この世の中は昔からそうだったのか。今や、この国では、誤ったことを正そうとせず、嘘を嘘で塗り固めるかの如くの例に事欠きません。

私たちは、せめて私たちの身近な相生山では、行政の姿勢を一緒になって正したいと願います。そんな町で暮らしていきたいと思います。

    by Oak.

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「道路を緑地に」するために (上)

8月早々、次回の【世界の「AIOIYAMA」プロジェクト検討会議】に間に合うように、市長あての「提案書」を出しました。こちら これまで名古屋市の話を聞いてきた仲間たちの感想、立場や意見は違うけれどつき合いある人びとの話、意見交換会でのいろいろの意見、現段階でまとめて書き、提出しました。 「提案書」はこちら

相生山について、名古屋市の方針は「道路計画を廃止し、公園緑地として整備する」としています。
そして「相生山の道路は都市計画決定された道路なので、都市計画審議会で計画変更の承認が要る、それには市民の合意形成が必要」と言います。そのために「道路を編入させる緑地の構想(=素案)を示し、皆さんの意見を聞いていきたい」と。
橋台IMG_0037 (640x427)
ところで、昨年の「説明会」や1月から始まった「意見交換会」で、合意の流れは進んだでしょうか。いえいえ逆に、市民の一部には道路建設推進の考えも残っていることが分かってきました。いまだに公然と市の方針に反対する市議も現れました。

大事なことで抜けているのは「なぜ道路をつくらないと決めたのか」を説明することだと思います。①道路が要らない理由を説明し、②なぜ誤った「都市計画道路」の建設を進めたのか省み、③計画に期待し、協力してきた人々に謝まることが始まりではないか、と思うのです。それが真っ当な市政ではないのかと。
このことが、河村市長が工事中止させて10年、計画廃止を表明してから5年経っても為されていないことが、「市民の合意形成」が進んでいない理由だと、私たちには思われます。
   シェルター入口IMG_0085 (427x640)
市長以下、担当者は、なぜこのことをやらないのか。やれないのか、やる気がないのか。
実は「市民の合意形成」は口実で懸案事項の先送り、あてのない時間稼ぎ。市民には「環境破壊から自然をまもるため」と言いながら、厄介な仕事はしたくない。もしかしたら、市長が替わったら、さっさと道路建設を再開させるつもりでは・・・との憶測も出てきます。

いろんな心配と、はがゆさと、期待が、名古屋市に伝わることを願っています。
   
     by  Oak.

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本気度の熱

7月の台風の日 午後の3時間
相生山緑地について 道路と公園について
名古屋市の説明会 こちらや 意見交換会 こちらに参加してきたメンバーの
③IMG_0340_01 (640x427)
とりあえず集まれる人だけが集まって「お勉強会」をやりました
資料は「相生山の道路の経過」「長期未整備緑地」「相生山の歴史」など
名古屋市のホームページに公開されているものを準備して
意見交換会で感じたこと 疑問に思っていることから始めました
 下山畑方面IMG_0263 (427x640)「道路遺構」より都心方面
7月18日の地元での意見交換会 参加者感想はこちら も話題になりました
それぞれの人の発言のなかでは 
・名古屋市の人の話からは「本気度」が感じられん
・こちらの熱意をきちんと受け止めてもらえてない気がする
・長い目で見て相生山をどうしたいのか、行政はきちんと考えてないのでは

といったことが もっとも多く聞かれました
これらは 他のグループや個人から聞こえてくる声とも一致しています
②IMG_0341 (640x427)
皆さんの思いの共通点をまとめ上げ 次の意見交換会の機会を待つことなく 
名古屋市長あての「提案書」を出す準備を進めています
案文がメールや手紙で行ったり来たり・・・・「お勉強会」来れなかった人とも

「名古屋市総合計画2023」パブリックコメントとして送った人もいます
相生山緑地に集う仲間の熱が 行政の本気度を引き出せるかどうか
熱には熱で応えていただかなくてはなりません
名古屋の夏は 熱いのです

  by Oak

※参照 相生山について名古屋市のホームページ最近のまとめ記事は こちら

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焦点定まらず。。。

名古屋市役所で 相生山緑地についての意見交換会がありました
意見交換会③IMG_0126 (640x427)
“相生山の四季を歩く会” と “ラブリーアース” のなかまたち中心に
平日の勤務後という困難な条件にもかかわらず 今回も16人が参加しました

これまでの意見交換会で出された質問・意見への回答や補足説明
加えて 私たちのグループからも新たな質問が出たりして
限られた時間内では なかなか核心部分に至らない 
もどかしさを残して帰ってきました
意見交換会⑤IMG_0132 (640x427)
説明会のときの質疑でも その後の面談でも 前回の意見交換でも
市が示した「素案」について その根本姿勢を大いに批判してきたつもりです
「自然を大事にするために道路をつくらないと判断したのに
自然破壊になるような公園にしようとするのはオカシイ!」 
「手を加えずお金もかけず今のまま自然のままに!の何がダメなの?」

意見交換会②IMG_0129 (640x427)
市はコンセプトについて話したいと言っていたので 
そのことを つかみたかった さらにもっと突っ込んで聞きたかった
そこを巡る論議が進まない限り プランや手法への意見を述べあっても
みんなが 納得できるものにはなり得ません
行政としても 力が入らないのではないですか 
模型IMG_0134 (640x427)
「他のグループとの意見交換が一通り終わってから 次回は秋ごろに現地で」
という提案に 「それもあっていい」と思いましたが
参加された方の感想もお聞きし もっと多くの声も集め 
意見交換会以外の場でも行政担当者と 何をどうしていけばいいのか 
話しあっていければいいな と考えています

「名古屋市の方針として『相生山の道路はつくらない』と決めた」のだから
安心して じっくり時間をかける覚悟はできています 
でも着実に 課題を乗り越えていきたいと願います

 参照 名古屋市のホームページから こちら
 全国どこからでも アドバイスお寄せください


    by  Oak.


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6月に思う

 名古屋市の「世界のAIOIYAMA公園」構想をめぐる意見交換会、第二ラウンドが始まりました。最近の相生山緑地の画像とともに、問題の焦点をさぐってみます。
 森の道IMG_4197 (640x427)
 都市計画道路を建設する予定地だった、竹が侵入した人工林区域。ヒメボタルの撮影者が並んでいた場所の一つです。
園路予定地IMG_4138 (640x427) 園路予定地IMG_4245 (640x427)
 竹藪の向こうに明るく透けて見える斜面の上は、市の「素案」で「誰もが利用できる『ふれあいの丘』建設予定地」とされた、畑地が広がる区域です。この辺りが緑地の東西を通り抜け、緑地を南北に2分割する「園路」を新設するとされている場所でもあります。道路を通すのと、いったいどこが違う?
 「道路計画を廃止する」という市長の決定、その理由は「自然を大事にするために」2014.12.26の記者会見。けれども、同時に示された「建設済み部分を生かして・・・園路としてつなぐ」「世界から『AIOIYAMA』と評価されるユニバーサルデザインの公園をつくって地元の人に喜んでもらえるように」など、矛盾をはらむ市長表明。今回示された「素案」は、市長に「忠実過ぎる」ほど忠実な内容になっています。
 それに対して、地元の人びとをはじめ、説明会に参加した方の多くから、たしなめるような批判が出ています。
樹林IMG_3962 (640x427) 倒木IMG_4251 (640x427)
 古代からの人の営みとともに使われたり、放置されたりして現在に至った樹林は、コナラ(小楢)・アベマキ(棈)の雑木林から暖地性の照葉樹林の極相=シイ(椎)・カシ(樫)林への遷移中。雨風によって寿命尽きた大木が倒れ、次の世代に移行するダイナミックなドラマの途中にあります。

 私たちが「道路は要らない」と考えたのは、人の利便性よりも自然を大事にすることの方が、ものごと(自然科学)の理にかなっていると思ったから。しかも、そのことが結局、人間にとっても必要だと思うに至ったから。
 「経済優先」「人間優先」の社会が、いかに住みにくく、危険で、未来の展望を見いだせないものになってしまったか。昨今の社会情況、世界情勢を見ても分かります。こころある人びとはとっくに気づいており、大多数の人がすでに感じているところでしょう。

 自然を大事にするために、道路をやめるのなら、こんなことを続けているのも理解できません。
売物件IMG_4062 (640x427) 樹林地のベンチIMG_4144 (640x427)  
 相生山緑地南部の「緑地事業化予定地」が整地、転売されようとしています。また「名古屋市と協働」を掲げる団体によって、樹林地の中が伐り開かれ、踏み固められ、ベンチが置かれています。
 
 相生山の四季を歩く会の仲間の多くは「自然を大事に、が根本。道路はもちろんのこと、人が大規模に手を入れるような公園もいらない」と主張しています。
 「今のままで何もつくらなくていいんじゃないの。お金もかからないし、道路建設に使ってしまった税金は残念だけど、これ以上まちがいをしないための授業料と思えば活きるんじゃないか」地元からも聞こえてくる声です。
  相生山の四季を歩く会IMG_4067 (640x427)
 私たちが参加する意見交換会=6月13日には、300以上も寄せられた市民意見に対しての市からの回答(=意見)が示されるそうです。

 なにゆえ相生山の問題は困難が続いているのか。
 自然を大事にする、とはどういうことか。
 名古屋市民の幸せを実現するにはどうしたらいいのか。
 「じっくりと意見交換し合意形成を計る」というのは賛成だけれど、その間にも進む環境破壊についての手立ては。

 しっかりと討論してきたいと思っています。

     by  Oak

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プロフィール

森の妖精  アイ

Author:森の妖精 アイ
名古屋の相生山(あいおいやま)緑地 大都会に残された貴重な森のことをたくさんの方に知っていただくため情報発信していきます
人と自然の関わりについて ときに思いを述べます ご意見コメントいただければ嬉しいです
 
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