「自然は許しているのか」~内山節さんのエッセイから


 中日新聞の言論のページに「視座」というコラムがあり、群馬県上野村在住の哲学者、内山節さんのエッセイが掲載される。
 9月27日の「自然は許しているのか」という文章は、私たちが思っていることを、ものの見事に表現してくださった。後半の核心部分を、すごく長いのですがそのまま紹介します。
 内山さん、中日新聞さん、無断転用でごめんなさい。  森の妖精 アイたち

       ガマズミ迷い花
 
            自然は許しているのか (抜粋)

 現代の人間たちは、人間中心主義の発想に陥りやすい。そして人間の利益だけでものごとを考えるようになると、最後は自分の考える人間の利益に固執してしまう。それは多くの場合対立を生む。それよりは上野村の年寄りたちのように、自然が許すかどうかを考えながら生きている人たちの方が高尚だ。

 沖縄・辺野古の海を埋め立て米軍基地をつくることを、沖縄の自然は許しているのだろうか。実質的な改憲である安保法制を自然は許しているのか。軍事力を増強して威嚇し合う現代世界のあり方を、自然は喜んでいるのか。原発再稼働を、自然は許可しているのだろうか。

 こんな発想でものごとを考えてみるのもいいだろう。すくなくとも「最後には私が決める」などといっている首相よりはずっとましだ。

 近年亡くなった世界的な文化人類学者であるレヴィ・ストロースは、自然に包まれた思考を失ったとき、人間は自分自身を破壊するようになったと述べていた。とすると上野村の年寄りたちの発想は、大事な視点をもっていることになる。

 そして、もしも自然が許さないのなら、現在の政治の動きも最終的にはどこかで壊されるということだ。自然が求める平和へと着地しないかぎり、持続する政策は形成できないだろう。

 とすると安保法制が国会で可決されたからといって、終わりではないはずなのである。自然は許さないと私は本気で思っている。


 
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Re: No title

kayoさま

 コメントありがとうございます
 娘さんにも読んでもらえて 感激です

 うれしい気持ち ほんとにそうですね 
 いろんなきっかけで 思いの通じる人びとが
 つながっていけるといいな と思います
 ちゃんとした世の中がつくれる準備ができていくと思います

No title

このお話、娘にも読ませて、新聞記事切り抜いていました。
同じ気持ち、近しい方々発見してうれしいです。
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