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なかなか開かれない「説明会」

 昨日、名古屋市では40.3℃という史上初の最高気温が観測されたそうです。
下山畑方面IMG_0502 (640x427) 「道路予定地」西端
 猛暑のニュースは連日にぎやかですが、相生山の市民説明会はどうなっているのでしょう。その要項を決めるとしていた「世界の『AIOIYAMA』プロジェクト検討会議」の日程も決まらぬまま、河村市長の「道路計画廃止宣言」から3年7か月も過ぎました。
シェルターIMG_0504 (427x640) 「自然に配慮した道路」の象徴=シェルター開口部
 市民への説明会は、都市計画審議会での計画変更にいたるために必要な手続きです。と同時に、都市計画の大転換について市民に問い、その意見を聴きつつ大方向への賛同・支持を得ていくための手段としても、市政の根本にかかわる重大事だと考えます。私たちは市長や議員に、何でも自由にしてよいという無条件な権限を与えたわけではありません。ましてや「相生山の道路」は市長選の争点になったほどの大問題です。
 問われてきたのは「人は自然とどうかかわっていけばいいのか」ということだと思っています。まさに世界的に今日的に(意識していようがいまいが)誰もが抱えている課題です。
整備路面IMG_0475 (640x427) 未だに整備継続中の道路遺構
 もしかすると、市長筆頭に行政は「やる、やる」と言いながら時間稼ぎをし、市民の関心が薄れてしまうことを期しているのではないか、と思ってしまうことがあります。
 土木工学の専門家の方にお聞きしたところ、「相生山の道路のような構築物の耐用年数は50年。付帯設備などの補修は要るだろうが、当分放置しておいても工事再開、供用開始に大きな支障はないのではないか」とのことでした。人びとの耳目を逸らしておいて密かに思うとおりに、、、どこかでいつもやられている気がいたします。
 もっとも、ぎりぎりまで放置し、果たして「道路はやっぱり要らなかった」と後の世の人に判断を委ねるという策もアリかもしれません。
シェルター上から東IMG_0500 (640x427) 森を切り裂いた「道路」
 それとも、と私たちは考えます。「自然を大事に」と「周辺住民の安全・利便」という「相反する」世論を収めるための「政治的」判断。余りにもそれに忠実な「相生山緑地の未来構想」を、市民に提示し説得する自信が無いから躊躇しているのではないか。
 市長判断は矛盾に満ちたものでした。「自然優先に道路はつくらない」としながら「予定地ルートに、緊急車両通行可能な園路をつくる」「世界から評価され、人が集まり、みんなが喜ぶ公園にする」。それは自然破壊を供なわないのか、テーマパークのような緑地の創出、果たしてそれは地元近隣を含む名古屋市民の願いに通ずるものなのか。 
 こうしたことを問いかける「説明会」こそ、開かれる必要があると思っています。付け加えれば、市民の意見は相反してはおりません。市政アンケートでも、地元の「道路」のために土地を売った人の間でも、「自然は大事にしなければ」強い意思は共通です。
相生口方面IMG_0476 (640x427) 「道路」東端、相生口方面
 市民への説明会は、市役所の偉い人が「市民のために良いように」と考想を固め、道具立てを準備し、それらでもって「市民を納得させる」ためのものではないはずです。謙虚に率直に、行政施策の方針について見解を述べればいい。充分煮つまっていなくても、矛盾が内包されていてもいいではないか。本当に“市民のために何とかしたい”という姿勢があれば、寛大な市民はそれを受け入れ、次につながる対応を見せると思います。以前もこんなことを書きました。
 河村市長はじめ名古屋市政を託され努力されている、行政の各階層各分野の方がたに『大英断』を期待しています。市民は説得すべき対象ではなく、知恵を借りる仲間です。説明会は失敗しても何回もやり直せばいいです。人のいのちがかかるほどの緊急性、巨額の経費もかかりません。

 猛暑・酷暑への対応策は大事です。けれども「異常気象」といわれる、その根本原因の追求を怠ってはいませんか。私たちの祖先が大切にしてきたものを忘れてはいないか。樹林地や野原や湖沼や田んぼなどの遊水地を「開発」し、自ら招いた「異常」を自然破壊のエネルギーによる空調で逃れようとする、、、勇気をもって連鎖を断ち切りたい。
 名古屋市には、“相生山”という大チャンスが提起されていると、私たちはずっと思っているのですが。

    
    by Oak.+アイ


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theme : 名古屋・愛知
genre : 地域情報

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Re: 猛暑と緑と相生山

美さま コメントありがとうございます。
 河村市長は2014年末に「道路計画廃止」を発表し、「地元を始め市民のみなさんに喜んでもらえるように、世界から『AIOIYAMA』と呼ばれるような公園を整備したい」と記者会見で述べました。
 本当に「市民のために」と考えるなら、お客さんが集まることに是非を賭けるテーマパーク的公園ではなく、市民が恩恵を得ている“森”を壊さないという選択をすべきです。これ以上手をつけず「自然を大事に」する。そのことを説明し、理解を求める。
 市民の意思を尊重するなら、躊躇することなく「説明会」に一歩踏み出す時だと思います。市の構想をタタキ台として提示し、みんなの意見を聴くために。

猛暑と緑と相生山

 今夏のこの名古屋の暑さは尋常でない。街に出れば、信号待つ間も少しの日陰求めて街路樹の下に人は集まる。我が家の庭も木の植えてある所と日の当たっている所では、気温の差ははっきりしている。
 緑の樹木の役割は大きい。大切にしたい。しかし、周りの住宅で親の亡くなった庭木ある家が壊され更地になり、マンションや駐車場に変わっていく。名古屋市もこの50年でどれだけの緑が失われたか。 
 例えば相生山。公団団地が出来、開発が始まった。昔は、あのあたり一帯が雑木林に囲まれていた。その名残をとどめる貴重な相生山緑地。希少なヒメボタルにとっても幸運であった。
 今更どこにでもある整備された公園、でもあるまい。 相生山はそのまま緑豊かに、名古屋の猛暑を少しでも和らげる役目をずっと担ってほしい。

Re: 暑すぎる名古屋

初めまして369さん

 ストップ・ザ・ヒートアイランド=名古屋方式の提案 のご紹介ありがとうございます。

 > 相生山を世界のAIOIYAMAにするために開発することより、今は熱中症を含め災害に強い街づくりを目指していただきたいと思っています。
 名古屋市の考想のなかで、「相生山緑地に緊急車両が通れる園路を新たにつくることが、防災面でも重要」とされていますが、
 369さんのコメントの通り、災害に強い街づくりは自然をこれ以上壊すのではなく、自然の恩恵に頼ることこそが大事と思います。
 最近の「異常気象」は、そのことを教えてくれますね。
 ていねいなコメントありがとうございました。

暑すぎる名古屋

猛暑日、熱帯夜が何日続いているのか、調べる気にもなれません。
西日本の豪雨の被災者の方たちは、避難所でエアコンもない中暮らしているのだろうと、就寝時ノーエアコンチャレンジをしています。室温が35度を超えると危険を感じ、2回使いました。皆さんは真似しないでください。
我が家はコンクリート造りですので、夜も室温は下がりません。夜、自宅に面したアスファルトの道路に打ち水をしても、しばらくすると、熱気が戻ってきます。
2015年に、名古屋市共催で、名古屋気温測定調査を行なっています。
名古屋のクールアイランドとして、小幡緑地から平和公園、東山公園、相生山緑地、大高緑地の途切れてはいますがグリーンベルトがあります。緑地が大きいと、涼風の道を作ることができます。
その時の提言(見出しのみ)を記します。
ストップ・ザ・ヒートアイランド=名古屋方式の提案
①大都市名古屋における緑地や水辺の重要性
②暑熱化する街に風の道をつくり、涼風・海風を導く
③熱中症対策としての安心・安全な街づくり
④省エネルギー化の推進による都市の暑熱化抑制

アスファルト、車、コンクリート、エアコンの室外機からの温風は熱を生み出すものです。
猛暑が生み出される本当の原因はわかりませんが、私たちにできることは何か、考えて、行動してみませんか?
相生山を世界のAIOIYAMAにするために開発することより、今は熱中症を含め災害に強い街づくりを目指していただきたいと思っています。

Re: No title

K.Tさん
 コメントありがとうございました。

 > 名古屋市は、もともとは「地域の人達の便利の為に」と作りかけた道路を、
 本当に「地域の人達の便利の為」だったのか、私は疑問に思っています。
 産業発展の、経済利益の、、、そこに住む人間の為ではなく「お金」のためではなかったか。
 人のためなら、人を生かしている自然との共生を真剣に考えるはずです。

 > 気づいた時、変えられる勇気!
 > 大事なことを率直に伝える勇気!
 私たちの岐路が、ますます明らかになってきたように思えます。
 
 > そのままの相生山を残す
 このことの大切さを名古屋市に真剣に考えていただきたいですね。

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No title

名古屋市は、もともとは「地域の人達の便利の為に」と作りかけた道路を、「中止」としたので、途中まで作ってしまったものをどのように説明したら納得させられるか苦慮しているのかな、と推測します。
気づいた時、変えられる勇気!
大事なことを率直に伝える勇気!
何も作らない、そのままの相生山を残す
――そんな結論が出る事を信じています!後世にも誇れる事を願います。

Re: No title

kumikoさま

 コメントありがとうございます。

 > 自然を壊すと悲惨な事になってしまっているのに、何故学ばないで繰り返し過ちを起こすのでしょう。
 わたしたちのような素人の市民でも分かることが、えらい人には分からないのかはがゆいですね。
 それとも、福ちゃんさんの言う通り「お金儲けのことしか頭にない、強引で頭の悪い人たちが多い」のかしら。

 > 相生山は今のまま何もしないで、と思います。
 私たちの仲間はみんなそう思っています。それなのに名古屋市に伝わらないとしたら、どうすればいいのでしょう?
 いい方法をいっしょに考えてくださいな。あまりにも市民の意思が伝わらないなら、みんなで名古屋市脱出?!
 税金をほかの市町村に払う手を考えましょうかね。。。。

No title

私の気持ちを福ちゃんさんがコメントしてくださいました!
自然を壊すと悲惨な事になってしまっているのに、何故学ばないで繰り返し過ちを起こすのでしょう。
いつも行政の都合がいいように動いていくようで、とても不安になります。
相生山は今のまま何もしないで、と思います。

Re: No title

金魚さん
 ご無沙汰です。こんばんは。
 コメントありがとうございます。
 意見交換が率直にできて、互いに学び合える「話し合いのステージ」
 言われる通り、今一番求められていると私も思います。

Re: 夏

福ちゃん
いつもコメントありがとうございます。
今日の中日新聞31面中央に3段囲み記事で、「建物緑化、舗装冷却」「都市暑さ対策に市も知恵」見出しの記事がありました。
一方で樹林地を壊すことを容認しながら、一方で植林など緑化を義務付けるという。そのことを「名古屋市も知恵を絞っている」と評価しています。吹き出してしまうほど可笑しな話です。
市は環境重視の方針を「国際会議」の時だけ付け焼刃に出すのではなく、いいかげん確立すべきと思います。
人寄せ・金集め志向の行政施策では、未来の市民に申し訳ないと強く思います。

No title

同感です! 次の世代に美しい今のままを残しておきたい貴重な緑地ですよね!能天気な主婦の私でも、今の行政には少なからず「おかしいんじゃないかなあ~?」と思うことがあります。ましてや、身近な相生山に関しては、強く感じます。偉い?かたの考えることはよくわかりませんね・・・頑張っておられる方たちにすれば、どんなにか腹立たしいことでしょう!いま一番大切なのは、話し合いのステージですね・・・

結局、お金儲けのことしか頭にない、強引で頭の悪い人たちが多いんでしょうか?
不動産も土建屋も、そこから、お金もらえる人たちも、自然相手にやりたい放題。 
その結果が、この異常気象ですよね。

アスファルトの熱が、夜になっても町を干しているのに、
町中に残った希少な森や林に生える空気を冷やす木を片っ端から切り倒してる。緑区はほとんど壊滅状態。昨日まで小鳥たちが鳴いていた森は、翌朝にはブルドーザーですっかり平地です。
すごい勢いで、判子で押したような同じ家が毎日建ってる。
その家のためにローン組んで定年までローン返済。なんか、空しい。。。

バランス無視のやりたい放題の結果が、熱中症で人まで死なせる時代になった。
そんな中、企業は、実質を伴わない、イメージ作りに、建前だけの「環境にやさしい」キャッチフレーズ使いたい放題。働いている社員もそれでいいと気にもしてない。考えない。
私たち、それに迎合しないと生きていけない。
やっぱり政治ですよね。そして教育?道徳?

産業都市である名古屋は、酷暑を真面目に考えないといけない時期だと思います。紅葉するころになると、ケチョンケチョンに伐られる意味のないイチョウの街路樹。これも、空しすぎる。。

相生山がテーマだけど、本当は相生山だけじゃない。
自然は人なんていなくても生きられるけど、人は自然がないと、生きられないんですから。

夏でも住みやすい名古屋にしてほしいです。
暑すぎて、出かけられない。銀行も郵便局もガラガラです。
40度にもなってる今年の夏。子供たち、危険だから
外で遊べないし、紫外線で目もやられる。
運動会も、もうなくなるのかもしれませんね。

40年、50年の間の、この気候の変わりようは、恐怖です。
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森の妖精  アイ

Author:森の妖精 アイ
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