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ヒメボタルと人間と

相生山もヒメボタル舞う季節を迎えます。
まだ成虫発生のピークではありませんが、もう人びとが出向き始めているようです。今年もこれから1ヵ月、特に週末の夜にはたくさんの人が押しかけ、深夜まで森のあちこちをさまようことになりそうです。近年のSNSの普及、ラインやインスタブームのせいでしょうか、昨年はこれまでにない大勢の来訪者を見かけました。けっして「自然回帰」といった傾向でないのは確かです。

みなさん、想像してみてください。
人の数が増えるとそれだけで、森のいきものたちへの圧力は強まります。土は固められ、道は広がり、枝葉が傷つけられ、ときにはゴミが捨てられ、侵入者が現れ、いきものたちの生息域が狭められます。

相生山緑地でのヒメボタルの画像です。
 love_4502.jpg
動物写真家の加藤文雄さんから提供いただきました。相生山の道路や緑地公園の今後について、自然と深くかかわっている経験をもとに、関心を寄せ心配し、各方面へ情報発信してくださっている方の一人です。

人間たちは求めます。観察とか、調査とか、癒しとか、観賞とか、いい画像を友だちに見せたいとか、子どもに自然を感じさせたいとか・・・・。
けれどもヒメボタルは、人間のためにいのちの営みを続けているわけではありません。姫蛍、ロマンチックな名前が付けられていますが、飛ぶのはオス。種の存続のため、光の波動を発しながら地表近くにうずくまるメスを求め、短い成虫期間を尽くします。 参考こちら昨年5月の「相生山の四季を歩く会」資料。 

ヒトは全てのいきものたち、地球の命運さえも左右できるほどの力を持つに至りました。だからこそ、自分たちの行動が他のいのちや環境にどんな影響を与えてしまうのかを、もしかしたら取り返しのつかないことをしてしまうかもしれないと、臆病なくらい慎重でなくてはならないはずです。自分勝手ではなく、総合的客観的でなければならないと考えます。ごう慢ではなく限りない謙虚が求められていると思います。

相生山のヒメボタルは、相生山の道路建設に再検討を呼びかける活動の中で、その存在が公表されました。「知られることで悪影響が予測されるけれども、古代から生き残ってきた幾多の種の消滅の危機と比べればやむを得ない」という苦渋の判断であったと聞いています。

森のいきものたちにとって、いのちの存続にかかわる一大事=道路建設による森の分断は回避されたかに思われました。しかし、人間たちによって環境破壊は続いています。「道路予定地」に園路を貫通させることを前提とした「公園」を考想する行政のみならず、市民によるイベント目的や自己満足のための「自然の活用」によって、相生山緑地のいのちが無視軽視されることに反対です。

私たちは今年は「ヒメボタルの観察会」を呼びかけることをしないつもりでいます。情報収集と、認識不充分な「悪意のない無法者」に対する監視活動や啓発は続けたいと考えていますが、ホタルたちをできるかぎりそっとしておく方向に舵をきりたいと思います。
ご理解、ご協力いただけますように。この試みが良い効果を呼びますように。

    
   by 森の妖精一同 代表してアイ


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theme : 名古屋・愛知
genre : 地域情報

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Re: No title

m.k.masa さま

 まったく同感です。
 人がいなくなることが地球にとってきっとベストと思えます。
 でも、そういうわけにもいかないので、せめてつつましやかに生きていきたい。
 ヒメボタルたちに接するとしても、彼らは「来て欲しくない」ことを自覚して、
 そっと静かに「お邪魔します」でありたい。
 多くの人が、こんな気持ちになれたら、社会も未来も変わると思っています。
 コメントありがとうございました。
 m.k.masa さまが教育者であられることに敬意を表し、心強く感じています。
 

No title

毎回木々や花などの写真を拝見しております。人間の手があまり入らない光景に魅入っています。

人間とは勝手な生き物だとつくづく感じます。過去は人間の活動のレベル(例えば、エネルギーで換算して)が低く、地球環境のレベルに比較して無視できるほどであった頃はそれでもよかったかもしれません。

しかし現在は人間の活動レベルは地球環境のレベルに対して無視できるレベルではなく、勝手な行動は許されるものではいはずです。そしてそんなことに気付かないことが多すぎます。

製品の宣伝文句に「環境にやさしい」という言葉があります。
人間の活動に「環境にやさしい」ものはありません。
人間は自然環境に対して<お邪魔虫>的な存在なのです。
「環境にやさしい」などの言葉を使うことこそ、人間のおこがましさの現れではないでしょうか。

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